スポンサーサイト

--/--/-- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2009/04/02 22:31
雪ちゃんと謎の青年君の物語。
物語って程物を語ってないけど。
ずっと台詞のターン。
激甘。
因にこれの設定では、雪ちゃんは、事故で下半身全体麻痺して動かなくなり、家でリハビリしてる状態。

んでその事故る直前に、ある女の子が現れて、好きだった人がその子を好きになってしまうという。

どん底続きで自分に都合の悪い事は何でも面倒ごとで片付けてしまうような無気力少女になり、そこを雪ちゃーんの事が好きだった謎の青年X君が、弱みに付け込み好き好きアピールするという。

そんな感じ。

面白くも何ともない、愛を語られ、それを普通に受け入れる雪チャーンの、ほぼ台詞だけのお話。
興味ある方はどうぞ。



「好きな人に好きな人が居て?
それでその人の好きな人が君の好きな人だったらどうするって?

どうもしないけど。
どんなに好きでも、手に入らないって分かったら、面倒だから追っかけない。
両思いならいいんじゃない?
次の好きな人を探すまで。」

「それは君にとって損な事ではないかい?
それじゃいつまでたっても、手に入れられない。
初めから両思いだなんて、滅多にある事ではない。
そりゃ、幼なじみなら、いつも一緒に居て、両思いになる確率は高いけど、でもそれはもしかしたら憧れや友達という物を恋だと勘違いしているかもしれない。
結婚してからそれに気づく人も少なくない。」

「損?いや、もっと言い方があるかな。
不幸せ、不安定、遣る瀬ない、欠落感、喪失感。
まあ多分、こんな言葉を全部まとめた物がそれかな。
初めから両思い何て事は確かにむずかしい。
そんな事は分かってる。
ただ、勝ち目の無い戦いには、我が身を削ってまで赴く気には成らないだけ。」

「勝ち目が無いって?
本当にそう言い切れる?
絶対なんて言葉は、あるようで居て本当はないんじゃないの?
だったら、奪ってみようって気にならない?」

「別に。
少しでも勝てる可能性があっても、私は面倒ごとが嫌いなの。
だから、どんなに自分が好きでも、相手がこっちを向いてくれないならやる気をなくす。
つまりさぁ、自分に興味を持たない人間を仮に奪ったとして、心をつかんだつもりでも、そう言う恋愛って最後は上手く行かないんだよ。
無理矢理奪って、振り向かせようと努力して、それでこっちに安々と思いが向く様な人は、又それを繰り返す可能性があるんだよ。
彼を好きになり、私から奪おうとする物が出てきたときに、ね。
だから其の時の喪失感がイヤだから、自分は追っかけないの。
投資してやっと奪った愛情が、違う物に奪われる、それが嫌なのよ。」

「へぇ・・・・じゃあ君は、未だ本当の恋をした事が無いんだよ。」

「どういう事?」

「恋って言うのはさ。
その人の事を考えると、頭がいっぱいになって、どんな手を使ってでも手に入れたいって思う物なんだよ。
そりゃ、其の思いを閉じ込めて、好きな人の幸せを願う人は居る。
でもね、君の場合はちょっと違う。
君は誰よりも貪欲な筈だよ。」

「いつも無気力な私に、欲の塊って言ってもね・・・。
好きなアーティストのライブに行こうと思った時だって、何か手違いがあったなら、めんどくさくて行かないし。」

「そう言う欲とは少し違う。
彼だって、初めは君の事が好きだった筈だ。
彼の事が好きだった君は、それに気づいて、積極的に行動に出た。
違うかい?」

「まあね、だって、あっちが私を好きだって思ってるなら、こっちもそれに答えたかったし。
でもそれと、今の状況では話が違うでしょう?」

「彼は突然現れたあの子を好きになってしまった。
今までの君の活発さとは裏腹に、極力無口でおしとやかだったあの子の全てに、彼は夢中になってしまった。
それからだよ、君が無気力になったのは。
ならば、本気の恋をすればいい。
そうすれば君は、あの時の様に戻るかもしれないね。」

「本当の恋、ねぇ。
貴方は私が今までしてきた恋が本当の恋だと思い込んでた物を、全てすっぱり切り刻んでしまったようですよ?
彼の事も本気で好きだったんだけど、何が不満だったんでしょうか。
朝も夜も彼の事ばっかり気にしてた私は本当の恋をしてないって言うんでしょうか?
あーもう、じゃあ、本当の恋ってなんなのよ?」

「・・・知りたい?」

「ん、知りたい。
でももう無理じゃないでしょうか。
だって私、こんな体だもん。」

「それはどうかな・・・?
君、本気の本気で恋したい?」

「そりゃ、したいよ。」

「じゃあ、愛されたい?」

「愛されたい。
いーっぱいいっぱい愛されて、その人が私無しには生きていけない程になるまで愛されたい。」

「一番に成りたい?」

「もちろん!」

「・・・じゃぁ、僕に愛されて見たくない?」

「・・・え?」

「少しでも触れたいって思わない?」

「それってどう言う・・・もしかして同情してる?
私、そんな愛はいらない。」

「本当に同情だって思ってる?」

「・・・そうじゃないの?」

「うん、そうじゃない。」

「でも、貴方好きな人が居るって前に。」

「君って変なところで鈍感なんだね、いつも感は鋭いのに」

「・・・私なの?」

「うん、ずっと。君が彼を好きになる前から。」

「それで平気だったの?」

「話したでしょう?自分の思いを閉じ込めて好きな人の幸せを願う人も居るって。」

「・・・今は違うの?」

「うん、違う。今、君は本当の恋がしたい筈だ。」

「貴方に言われてね。」

「でも今君は動けない。」

「本当にね。」

「だから、僕は君に本当の恋をさせてあげたい。」

「・・・うん。」

「それは、好きな人の幸せを願う事には成らないかな?」

「・・・成る。」

「君は僕が嫌い?」

「嫌い・・・ではない。」

「じゃぁ、好き?」

「好き・・・かもしれない・・・?」

「じゃぁ、付き合ってくれるかな?」

「・・・・いいよ。」

「じゃぁ、愛しても良いんだよね?」

「うん。」

「今日から君は僕の一番。存在しなければ生きていけない人。」

「でもこんなにあっさりしてていい物なの、恋って。」

「これから本当の恋に作り替えていくんだよ。安心して。」

「そっか、そうだね。
・・・これからいっぱいキスしようね。」

「うん。」

「・・・それから、エッチな事もしようね?」

「・・・うん」

「ね、ファーストキス奪って良い?」

「いいけど、君から?」

「うん、私から。」

「分かった、目、瞑ってて上げるから。
これで恥ずかしくないでしょう?」

「ありがとう。でも目は開けておいて。」

「何で?」

「貴方の目に私を焼き付けておきたいから。」

「うーん、仕方が無い。実を言うと僕も君のファーストキスの顔は見ておきたかったんだ。
さあ、いつでもいいよ。」

「結構変態?」

「変態・・・と言えばそう成るか・・・な?」

言い終える前に、彼女の睫毛の長い目が迫り、唇が塞がれた。
彼女の熱が口を伝い、自分の体に流れ込み、それが愛おしくて、彼女の腰に手を回した。
数秒触れた後、軽く触れるだけのキスを2、3度落とすと、彼女は頬を赤らめにっこりと笑った。

「ファーストキス、ごちそうさまでした。」

「こちらこそ、おいしかったです。」

「へへ、でもこんな体じゃ、デートも出来ないね。」

「そんな事無いよ、最近はリハビリで足も少しずつ動く様になってるんでしょ?」

「まあそうだけど。」

「君は一生治らないと思っているんだろうけど、辛抱強く頑張れば、歩ける様になるよ。
それにね、デートはしようと思えば出来るしね。」

「どうやって。」

「お家でゴロゴロしながら膝枕とか、一日中抱きしめ合ったりとか。」

「やっぱり変態だね。」

「それだけじゃないよ。
君の体が治るまで、僕が君をお姫様だっこして町中歩き回って、二人で一つのパフェ食べたりするんだ。」

「・・・恥ずかしいよ、それ。」

「はは、今のは大げさな例だったかもしれないけれど、車いすを使って君を街に連れ出す事だって出来る。
君が幸せになれるなら、僕はなんだってするつもりだよ?
僕の全て君に上げる。
だから、何も心配しないで。」

「私も貴方が望むなら足だって完治させるわよ。
貴方がここに通いつめてくれるなら、足の治りも早いくなるわよ。」

「ははは、君、ツンデレの割に素直だよね。
そこがそそるんだけど。」

「そ、そそるって・・・変態。」

「それに、そのミニマムさ、溜まらないよねぇ。
本当に大学生なの・・・?」

「ミニマムって言うなー!ガルル・・・!!」

「おーおー、このチビって言われると噛み付いてくる癖・・・。
グレイトだ。」

噛み付こうと伸ばしてくる手を引き、彼女を懐に寄せ、耳元でささやく。

「くるよ。」

「え・・・?」

いきなりの話の展開に、状況が読み込めず、思わず聞き返す。

「君が要らないって言うまで。何度でも。真夜中でも、早朝でも、昼でも夕方でも。
逢いたくなったら電話してよ。
すぐにここに来て上げる。」

「・・・うん、ありがとう、大好き。」

其の言葉を引き金に、今度は貴方から、深いキスが落ちてきた。
優しくて暖かい、解け合う様な、そんなキス。
意識が朦朧とする中、貴方の愛の一言だけが、しんと静まり返った部屋に優しく浮かび、ふわりと溶けて、響いた。


「愛してるよ・・・、雪。」
スポンサーサイト



Comment Post

Name:
Subject:
Mail:
URL:

Pass:
Secret:管理者にだけ表示を許可する

 Home 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。